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氷河期世代の公務員試験は無理ゲー?倍率30倍の中身

アイキャッチ:公務員試験無理ゲー

働きながら公務員試験を受けようかお悩みではありませんか?

確かに「基礎能力試験」の例題を見ると、画面をとじたくなりますよね。

氷河期世代枠で採用があるにしても、さすがに無理ゲーではないか。

その気持ちは、とてもよくわかります。

私は現役のキャリアカウンセラーとして1,300人以上の転職相談を受けてきましたが、40代後半から50代が多く口にする言葉は「今さらやっても…」です。

先に結論をお伝えします。

倍率30倍という数字は、未受験の人まで含んだ数字です。

そして無理ゲーかどうかを決めるのは倍率ではなく、働きながらの勉強時間をどう設計するかです。

この記事では、人事院の公表データで倍率の中身をほどき、受かった後の給料まで確認したうえで、試験一本に賭けない戦い方をお伝えします。

読み終えるころには、「受けるか受けないか」ではなく、「どう受けるか」で考えられるようになります。

この記事を書いている人
  • 本業:キャリアカウンセラー
    • 18年間で1300人以上の転職相談を担当。
    • 50代に特化した転職活動の情報を発信。
  • ポリシー:「今の経験で何が武器になるのか」を言語化し、失敗リスクを抑えた転職をサポート。
  • 趣味:旅行・食べ歩き
キャリアカウンセラー かなえ
かなえ
目次

氷河期世代枠は無理ゲーなのか

見出し:氷河期世代は無理ゲーか

結論から言うと、無理ゲーではありません。そのかわり簡単でもありません。

数字を知ると、何に力を注げばよいのかが見えてきます。

30倍は記念受験込み

2026年度国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)には、5,116人が申し込みました。

採用予定数は179人なので、申込ベースの倍率は約28.6倍。

これが30倍の正体です。

ところが2024年度を見ると、申込者3,909人のうち、試験を受けたのは2,370人でした。

申込者の約4割が、会場に来ていません。

受験者ベースの倍率は15.7倍(合格者151人)です。

つまり、申し込んだ時点で本当のライバルは6割に減ります。

図解:氷河期世代合格者数

2028年度までと政府が公表

氷河期世代枠は、今年逃したら終わりではありません。

政府は2026年4月22日に「政府における就職氷河期世代の国家公務員の中途採用の方針について」を公表しました。

そこで、令和8年度から令和10年度まで、つまり2026年度から2028年度まで氷河期世代の中途採用を続ける方針が示されています。

2025年度は試験が実施されず、2026年度に2年ぶりに復活した経緯があります。

裏を返せば、あと3回のチャンスがある計算です。

出典:内閣官房「就職氷河期世代等支援 公務員として働きたい」

40〜50代が対象だと国が明言

年齢で迷う必要はありません。

2026年度の受験資格は、1966年4月2日から1986年4月1日生まれの方です。

2026年度時点で、40歳から60歳までが対象になります。

内閣人事局も公式Xで「40〜50代の方必見」と明記して募集をかけています。

学歴も職歴も不問です。50代前半のあなたは、対象のど真ん中にいます。

出典:人事院「2026年度 受験案内」/内閣人事局公式X

働きながらは無理と感じる理由

見出し:働きながらは無理

無理と感じる正体は、試験の難しさではありません。

平日の夜と週末しか使えない、という時間の制約です。

試験は40題と作文もある

第1次選考は、基礎能力試験40題(1時間30分)と作文1題(50分)です。

問題は高等学校卒業程度と、人事院が明記しています。

40題の内訳
  • 文章理解 7
  • 課題処理 7
  • 数的処理 4
  • 資料解釈 2
  • 自然科学 5
  • 人文科学 8
  • 社会科学 6
  • 情報 1

あなたが気になった数的処理は40題中、4題でしかありません。

第2次選考は各府省での個別面接。

範囲は広いのに1科目あたりの題数は少ない。

結果として全部やろうとすると時間が足りず、働きながらでは無理だと感じるのです。

出典:人事院「2026年度 受験案内」

敵は例題をどう解くかではない

会社員の転職対策の核は、どこで時間を捻出するかです。

学習時間
  • 平日…通勤の往復+寝る前の30分間
  • 週末…どちらも半日は取る

これで週10時間程度取れます。

大事なのはその10時間を何に使うか、先に決めておくことです。

時間配分
  • 多め…題数の多い文章理解、人文科学
  • 少なめ…数的処理は4題分だけ型を覚える

配分を決めた人は継続でき、決めなかった人は「疲れたから今日はいいや」で止まります。

かなえ

続ける秘訣は計画で決まります。最初の1週間は、どこに空き時間があるかを書き出すことから始めてみましょう。

教材選びで悩む

時間が限られている人ほど、教材選びで勝負が決まります。

参考書は実際手に取って、自分に合っているか判断することから始めなければなりません。

自分で教材を選べない方は、通信講座で進める方法もあります。

通信講座の学習例
  • 夜、参考書の問題集を解く
  • 朝、通勤電車の中で答え合わせ
  • 帰宅、解説の動画視聴

この使い方なら、机に向かえない時間でも勉強できます。

実は私の友人が2022年にクレアールの講座で簿記3級を取ったときが、まさにこのパターンでした。

片道1時間の通勤電車で、前の晩に解いた問題の答え合わせとして講義動画を見て理解を深めたそうです。

氷河期枠向けには、予備校が30日間や90日間の短期集中コースを組んでいます。

1年かけて完璧ではなく、3か月で40題の型を作ると考えると、働きながらでも現実的な計画になります。

働きながら短期で対策するなら、まず試験の仕組みを整理しておくと、学習方法や教材選びで迷う時間が減ります。

コンテンツの中身
  • 公務員試験の仕組みを知る!
  • あなたが受験できる試験は?
  • 社会人におすすめの転職ルート
  • 話題の「社会人経験者採用試験」とは

ハンドブックは、下のボタンリンクをクリック後、

  • 連絡先の入力
  • 試験種を『社会人経験者採用試験』か『未定』

を選択すれば、無料で郵送されてきます。

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受かるのはどんな人?

見出し:受かるのはどんな人?

学歴や職歴の華やかさではありません。

勉強を続けた人と、面接の練習を重ねた人です。

進め方の順番も重要です。

職歴より学習を続けた人

まず第1次選考を突破しなければ、面接には進めません。

だから最初の3か月は、知識を身につけることが最優先です。

模擬問題で見通しが持てたら、そこから面接対策に切り替えます。

面接は1回の準備では足りず、何度も声に出して回数を重ねる必要があります。

練習相手として、家族や友人に質問役を頼むのが理想ですが、実際にはなかなか相手が見つかりません。

ここで役に立つのが、模擬面接まで伴走してくれる個別サポートです。

練習相手が見つからない方は、公務員試験予備校EYEの無料個別相談で、何から手をつければいいかを先に聞いておく方法があります。

電話やZoomでも受けられ、夜21時まで受け付けています。

\面接の練習相手が見つからない人へ/

受講生の3割は社会人・フリーターです

落ちる人は情報集めで力尽きる

情報集めは自分の意思を固める利点があります。

ただし集めすぎると、逆に自信を失いやすいです。

倍率の記事を読み、知恵袋の「落ちました」という書き込みを読み、YouTubeの「ここを理解しないと落ちます」を見る。

気がつくと、1問も解かずに夜が終わっています。

受験案内を1回読んだら、あとは問題集を開いてください。

かなえ

「調べる時間」は1日15分をおすすめしています。残りは手を動かしてください。

給料を知ってから決める

見出し:給料を見てから考える

受かった後の生活が想像できないと、勉強は続きません。

給料は公式に公表されています。先に数字を見ておきましょう。

給料は職務経験を踏まえて決まる

事務・技術区分の採用時の基本給は、行政職俸給表の1級5号俸(高卒初任給の区分)を土台に、これまでの職務経験を踏まえて決まります。

人事院が示している例は次のとおりです。

採用時の基本給(月額)
  • 経験15年程度:259,900円
  • 経験20年程度:265,900円
  • 1級の上限:268,300円

これにボーナス(年間で俸給等の約4.65か月分)、地域手当(東京都特別区なら最高20%)、住居手当(最高28,000円)などが加わります。

年収の目安は、地域手当なしで約440万円、特別区勤務なら500万円台前半という計算になります。

図解:公務員給与

注意点が2つあります。

民間で20年働いていても、そのまま同年数の公務員と同じ給料になるとは限らず、経歴の審査次第です。

また、60歳に達した後の4月1日以降は、基本給が7割になります。

今の年収と比べてから答えを出す

想定年収で家計が回るかを、先に確かめてください。

46歳で年収500万円の場合は、公務員になって年収が下がる可能性があります。

一方で年次休暇は年20日あり、休暇の取得を理由なく拒まれることはありません。

賞与が業績で消えることもありません。

「安定」を取るということは、上がり幅も下がり幅も小さい暮らしを選ぶということです。

▼ 今の年収が50代の相場と比べてどうなのかは、こちらで確認できます

▶想定年収で暮らせるかは、家計管理シート >で先に試算してみてください

公務員試験にフルベットしない

見出し:公務員にフルベットしない

公務員試験に全部を賭けるのは、おすすめしません。

民間の道も並行して動いたほうが、結果としてうまくいく場合があります。

民間との併用で確率が上がる

何が相手に評価されるのかは、試してみないとわかりません。

公務員試験の勉強と並行して、民間の経験者採用にも1、2社応募してみる。

意外と評価されるとわかれば、公務員の面接でも自分の強みを言葉にしやすくなります。

逆に、書類で落ちる経験も無駄になりません。

50代の書類選考は、5社に4社が落ちるのが普通で、そこには構造的な理由があります。

▼ 50代がエージェントや書類で断られる仕組みは、こちらで解説しています

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安定の中身を知ると軸がブレない

安定が自分に合っているかは、人によって違います。

公務員の安定要素
  • 収入が下がらない
  • 雇用が切れない
  • 休みが取れる
  • 手当が支給される

もし「雇用が切れないこと」だけが目的なら、正社員という形にこだわりすぎて転職を苦しくする人と同じ落とし穴があります。

これを言葉にできていないと、面接で「なぜ公務員なのか」と聞かれたときに答えが揺れます。

揺れた答えは、面接官に必ず伝わります。

また、自分自身も、勉強の途中で「何のためにやっているのか」を見失います。

先に自分の働き方のタイプを確かめてから、公務員が本当にその答えなのかを判断してください。

▶ 1分でできる働き方タイプの診断チャートは、こちらの記事の中にあります。

かなえ

「安定」と口にする方に、何が一番不安ですかと聞くと、収入・雇用・人間関係と様々な答えが返ってきます。

よくある質問

何歳まで受けられますか

2026年度の国家公務員の氷河期枠は、1966年4月2日から1986年4月1日生まれが対象です。

2026年度時点で40歳から60歳までが受けられます。

地方自治体は年齢の幅が異なるので、各自治体の募集要項で確認してください。

氷河期世代は何年生まれですか

一般には、1990年代半ばから2000年代前半に就職活動をした世代を指します。

国家公務員の氷河期枠では、上記の生年月日の範囲で受験資格を区切っています。

一番受かりやすい公務員はどれですか

倍率だけで見ると、2024年度の国家公務員では中国地方の事務区分が10.3倍で最も低く、関東甲信越は31.3倍でした。

地域で3倍の差があります。

受験地は9都市から1つだけ選ぶ決まりなので、通える範囲で倍率の低い区分を選ぶのは正当な戦略です。(出典:人事院「2024年度 実施状況」)

地方公務員の氷河期枠の日程はどこで見ればいいですか

自治体ごとに日程がばらばらです。総務省の「地方公共団体における就職氷河期世代の採用について」のページと、各自治体の職員採用ページで確認してください。

東京都は「1類B・3類」として実施しています。

働きながらでも受かりますか

第1次選考は高卒程度の基礎能力40題と作文なので、範囲を絞れば働きながらの対策は可能です。

予備校のよくある質問でも、仕事をしながらの合格可能性は代表的な相談項目に入っています。

鍵は勉強時間の総量より時間配分です。

学歴や転職回数が多くても不利になりませんか

学歴・職歴は不問です。

第2次選考の面接では、転職の回数そのものより、それぞれの職場で続けてきたことを説明できるかが見られます。

一度落ちたら翌年も受けられますか

受験資格の生年月日の範囲内であれば、翌年度も申し込めます。

2028年度まで続く方針なので、2026年度に落ちても最大あと2回の機会があります。

まとめ:無理ゲーかは、戦い方次第

アイキャッチ:人生の設計図と分岐点

倍率30倍は、申し込んだだけの人を含んだ数字でした。

実際に会場に来た人だけで見れば15.7倍。

試験は高卒程度の基礎能力40題と作文で、数的処理は4題だけです。

働きながら受かるかどうかは、才能ではなく時間の配分で決まります。

そして公務員試験にフルベットせず、民間の道も並行して試すことで、自分の強みが言葉になっていきます。

安定の正体を自分の言葉にできたとき、面接でも人生でも軸が揺れなくなります。

無理ゲーかどうかを決めるのは、倍率ではなく、あなたの戦い方しだいです。

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