50代転職において最も高い壁が正社員へのこだわりです。
長年、家族や生活を守るための鎧として着続けてきた正社員の座を手放すのは、誰であっても勇気がいることです。
一方、正社員へのこだわりがあるとかえって理想の再スタートを遠ざけてしまう現実もあります。
再スタートが遠のくと日々の生活や家族の理解に少なからず影響が出てきますよね。
そこで今回は、1,300人以上の面談で見てきた50代転職のリアルな実態から、雇用形態に縛られずに納得のいく人生を再設計するための考え方をお伝えします。
正社員で転職するか契約社員にするかで迷っている方はぜひ最後までご覧ください。

キャリアカウンセラー
- 現役キャリアカウンセラー
- 18年間で1300人以上の転職・再就職相談を担当。
- 50代に特化した転職活動の情報を発信。
- ポリシー:「今の経験で何が武器になるのか」を言語化し、失敗リスクを抑えた転職準備をサポート。
50代の正社員転職はなぜ苦しいのか?

多くの50代が正社員でなければ安定しないと考えがちですが、データを見るとその門戸は想像以上に狭いことがわかります。
データで見る狭き門

マイナビが調査した転職動向調査(2018)では、50代の中途採用率を見ると採用率が13%です。
40代の採用率23%、30代の採用率30.5%と比べると、急にハードルが高くなります。
正社員採用をためらう理由
50代の正社員採用をためらう最大の理由は、勤続年数の短さと人件費の高さにあります。
例えば55歳で採用する場合、定年まで10年ほどしかありません。
すると企業は教育コストをかけても定年がすぐ来てしまうと考え、若い世代の採用を優先しがちです。
また、管理職経験がある50代の採用となると、相応のポストや高い給与を用意しなければならず、経済的な面も後押しして採用されにくくなるのが実情です。
「正社員=安定」から抜け出せない
終身雇用が当たり前だった50代にとって、正社員でない自分を想像するのは難しいかもしれません。
正社員の採用でないと家族に納得してもらえない気がします。
しかし、最近の働き方では正社員であってもリストラや役職定年による大幅な減給のリスクはゼロではありません。
かつての終身雇用が当たり前、「正社員=安定」に縛られすぎることで、かえって選択肢を狭めているのです。
正社員にこだわりすぎる3つのリスク

私のクライアントさんには、正社員に執着しすぎて、気づかないうちに採用のチャンスを逃してしまったケースもあります。
転活が長びき、市場価値が下がる
「正社員・年収維持」という条件だけで探してしまうと、転職活動は半年から1年以上の長期戦になります。

応募までの期間が長い傾向から、価値観が定まらず動けないことが見て取れます。
転活が長引くほど、市場からはどこにも決まらなかった人と見なされ、あなたの市場価値は知らぬ間に下がってしまいます。
応募するまでにけっこう時間が必要なんですね。
かなえ方向性が決まってしまえば、意外と内定まで早い方もいますよ。
明るい材料として、50代の転職動向では、半数以上の方が応募してから3ヶ月程度で内定しているのも事実です。

不採用通知で自信を失う
クライアントさんの中には、正社員にこだわりすぎて応募し続けた結果、不採用通知が重なることがありました。
相談の中で「自分は社会に必要とされていないのではないか」と感じたそうで、かなり自信を失ってしまった状態でした。
さすがに不採用が続くとへこみます、、、
また、家族の期待に応えなくてはというプレッシャーも、精神的に追い込んでいく悪循環をはらんでいたりします。
条件が優先で会社との相性が後回しになる
正社員という雇用形態だけに目を奪われると、職場の雰囲気や業務内容といった相性が二の次になってしまいます。
せっかく内定を得ても「社風に馴染めない」「前職のやり方が捨てられない」といったミスマッチが起き、わずか数日で退職というリスクもあるのです。
かなえ私の肌感覚だと80人に1人、社風に馴染めず戻って来る方がいます。
あえて正社員を選ばないが賢い選択になる

正社員でないと、家族に顔向けができないし、老後も不安で……。契約社員の求人に申し込むのは、なんだか負けたような気がしてしまうんです。
ここで少し視点を変えてみましょう。
50代の人生設計において、正社員を選ばないことが攻めの戦略になるケースも多いのです。
かなえその気持ち、痛いほどわかります。一方、正社員にこだわりすぎて、心や体を壊してしまったら元も子もありません。今の職場の人間関係や重圧から解放される価値の大切さを、一度考えてみませんか?
契約・派遣を入口とする正社員ルート
50代の転職では契約・派遣をきっかけに正社員に登用されるケースも珍しくありません。
例えば、契約社員や派遣社員として採用され、数ヶ月で「この人は動けるベテランだ」という実績を証明できれば、その後に正社員登用を打診されるケースもあるのです。
かなえクライアントさんの中には契約社員で面接に申込後、人柄や実績を買われ正社員として採用された方もいます。
契約社員×副業で収入と自由を両立する
責任のある管理職正社員を目指すのではなく、あえて契約社員、一般社員として転職し、定時退社後の時間を使って副業に取り組むという生き方もあります。
社外での活躍の場をもつことは自信につながり、定年後を見据えた確かなリスクヘッジにもなります。
転職活動前にあなたがやること

転職はゴールではなく、納得できる人生を送るための手段です。
正社員以外考えられないという条件や月給に惑わされる前に、土台を固める準備をしましょう。
譲れない価値観を可視化する
自分の譲れない価値観を可視化するための方法があります。
「キャリアの棚卸しシート」、「働き方診断チャート」はすべて無料でダウンロード、利用できるのでぜひ活用してみてください。
「キャリアの棚卸しシート」STEP 4の活用

まずは、すでに作成した「棚卸しシート」のSTEP 4(大切にしたい価値観)を読み返してください。
そこには、人生の後半戦で「絶対に手放したい苦痛」や「大切にしたい時間」が書かれているはずです。
それを満たすのは本当に「正社員」という肩書きだけでしょうか?
1分で完成する働き方の診断チャート

働き方の診断チャートでは、伴走・調整、専門性、基盤維持、人生調和、自己裁量、共感貢献、熟練実務といった大事にしたい価値観を6つに分類し、あなたの志向をさらに客観視できるようになっています。
- 【伴走・調整】
- 組織の調整役として力を発揮したい
- 【熟練実務】
- 現場のプロとして腕を磨き続けたい
- 【基盤維持】
- 生活の土台を守り、着実に働きたい
- 【自己裁量】
- 自分の軸で新しい挑戦をしたい
- 【人生調和】
- 時間を豊かに使い、自分らしくありたい
- 【共感貢献】
- 誰かの役に立ち、感謝される実感がほしい
簡易版ではたった12問の問題に答えることであなたの働き方の方向性がわかります。
進め方は簡単!
番号を選択して、「診断 >」をタップするだけ。
【診断チャートの進め方】
- 設問ごとにどう感じるか 1〜4を選択
- 4とてもそう思う
- 3そう思う
- 2どちらとも言えない
- 1そう思わない
- 最後まで答えたら「診断 >」をクリック
- 6つカテゴリーの中で一番点数が多かった「カテゴリー」を見る
かなえさらに深めたい方は「働き方志向レーダーチャート完全版」を試してください。5分ほどであなたの働き方の方向性が見えてきますよ。
働き方診断チャート完全版はこちら >(当ブログ別ページにジャンプします)
10年後の自分を想像し、今の選択を見る
60代になっても「生涯現役」で自分らしく働き続けるために、今取るべきは一時的な「身分」でしょうか、それとも長く使える「スキルと健やかな心と体」でしょうか。
どちらの雇用形態を選んでも、それが自分の意志で納得して選んだ道であれば、それは敗北ではなく主体的に選択した再設計の証です。
焦らず、しかし着実に、あなたにとっての納得できる選択を探していきましょう。
50代で正社員にこだわりすぎると、納得のいく再スタートから遠ざかる。

【50代正社員採用の課題】
- 正社員採用率は約3割という狭き門
- 条件にこだわるほど転活は長期化
- 自信と市場価値を損なうリスクあり
採用側はコストや定着性を懸念しています。
雇用形態ばかりを追うと職場との相性を見落として、不本意な再離職を招きかねません。
まず「棚卸しシート」を使って自分の価値観を可視化することです。
正社員という鎧を脱ぎ、契約登用や副業との両立など柔軟な働き方を「攻めの戦略」として検討しましょう。
10年後の自分を見据えた再設計が納得のいくあなたの人生を支えます。
\どなたでも無料で使えます/
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